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子連れスタッフ、廃線をゆく ~ 『愛岐トンネル群』秋の特別公開

[紀行・たび日記]  2014年11月27日



岐阜県多治見市と愛知県春日井市の県境にある、旧国鉄中央線の廃線跡「愛岐トンネル群」。
県下でも屈指の紅葉スポット定光寺にあるその鉄道遺産は、鉄道好きにもハイカーにも大人気のスポットです。
今回は、そんな「愛岐トンネル群」の秋の特別公開に行ってみました。

定光寺駅周辺地図 (クリックすると地図にジャンプします)

「愛岐トンネル群」へはJR中央線「定光寺」駅下車 徒歩すぐです。

急な階段を登ると、突然現れるトンネル

定光寺駅を降りて多治見方面に向かうこと数分、普段は閉ざされている廃線への入口があります。
これはお年寄りには…というか自分にも結構厳しいんじゃないかという、とっても急な階段を登った先に3号トンネルは見えてきました。


3号トンネル内部はイルミネーションでお出迎えです

レンガ造りの重厚なトンネルの中は数メートルも行くと真っ暗。さらに、バラスト石のせいで足元がゴツゴツしていてすごく歩きづらい! 難儀しながらトンネル内を歩いて行くと、目の前には「廃線だ~」という風景が広がります。


3号トンネル多治見口には当時の落石防護柵が残っていました。木の成長が、廃線となってからの時間の経過を物語っています。

自然の中の廃線トンネル

「愛岐トンネル群」は1号~14号まであり(9号は廃止)、現在整備されて公開されているのは3号~6号までの1.7キロの区間、往復で3キロちょっとです。


3号トンネルを出て少し歩くと、「愛岐トンネル群」の中で唯一という竹林が見えてきました。


絵のような風景が広がって、前には観賞用のベンチが置かれていました。

ちょっとしたハイキング気分

さらに先に進んでいるうちに、お孫さんを連れたお年寄りや50代~60代のご夫婦が楽しげに歩いている姿をたくさん見かけました。鉄道が好きで廃線やレンガのトンネルを見に来たと言うよりも、自然豊かな整備されたハイキングコースを歩いている感覚です。


4号トンネル春日井口が見えてきました、こういう景色は廃線跡っぽいですよね。


4号トンネル多治見口、真っ暗なトンネルを出ると…

廃線をずっと見守っていたもみじの大木

4号トンネルを多治見方面に抜けると、そこには立派なもみじの木がありました。「三四五(みよい)のもみじ」と名付けられたそのもみじは、とても奇麗な姿で訪れる人を楽しませてくれていました。


愛岐トンネル群のシンボルツリー「三四五のもみじ」

廃線跡に突然現れた物体とは!?

4号トンネルと5号トンネルの区間は、「愛岐トンネル群」の中で一番距離のある場所です。
実は今回5歳の息子と一緒だったのですが、子どもにとっては景色も単調で歩きづらい廃線跡にみるみる飽きてきて「いったいどこまであるくの~?」などと言い出す始末。

そんな飽き飽きボーイの前に、突如現れたお助けアイテムがこのブランコです!


帰りも、もちろんブランコに乗りましたよ(笑)

そのほか、4号トンネルと5号トンネルの間の広場ステージでは連日いろいろなパフォーマンスが催されており、ちょうどこの日はフォルクローレが演奏されていました。
※過去の記事を再掲載しているため、開催されているイベントについては最新の情報をご確認ください。
定光寺の山を「コンドルが飛んでゆく」を聞きながら、折り返し地点でしばし休憩です。


このステージは河原に落ちていたレンガを拾って敷き詰めて作ったそう

おわりに

3号トンネル多治見口の手前で下の河原へ誘導され、帰路はそちらを歩いて帰ります。
入口の急な階段よりは幾分ゆるやかな階段を降り、河原の道を歩き出した瞬間「歩きやす~い!」ちょっとした感動でした。


廃線下の石積 谷積という手法です

この3号~6号トンネルの区間は、普段は固い門扉に閉ざされていて特別公開の時期以外は立入れません。
「愛岐トンネル群」の詳細や最新の公開情報は、愛岐トンネル群保存再生委員会の公式サイトを確認してくださいね。
愛岐トンネル群保存再生委員会(外部リンク)

この記事は2012年11月30日にYOLPブログに掲載されたものを、一部加筆修正して再掲しました。


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