そろそろ梅雨明け、夏のおでかけプランを考えるのも楽しみな時期になってきましたね。
さて、今回は「地形観察」の
前編に引き続き、後編をお送りいたします。
全体図(クリックすると地図にジャンプします)
天竜川河口付近のオートキャンプ場で2泊した後は、天竜川が作った河岸段丘(かがんだんきゅう)を見て帰ることにします。
「河岸段丘」とは、河川が地面を削り取る作用と、地殻変動等による土地の隆起等によってできる、階段状の地形のことです。このうち、崖となっている部分が「段丘崖」で、崖の上にある平らな部分が「段丘面」です。
河岸段丘の模式図
天竜川の河岸段丘と言えば中流域にある伊那地方が有名ですが、ここ、天竜川下流域でも十分見ることができます。(全国的には、信濃川中流域にある新潟県津南地方や、利根川中流域にある群馬県沼田地方に特に発達したものがあります)
天竜川の河岸段丘(右岸)
右岸の段丘崖
写真中央を左下から右上に続いている樹木の帯が、天竜川右岸の段丘崖付近です。(浜松市街)
段丘崖の端に立地する浜松城
ちなみに浜松城は梯郭式(ていかくしき)
(過去の記事参照)と言われており、段丘の崖を利用して敵からの攻撃を防御するようなつくりになっています。
地形図で見るとこんな感じ(クリックすると地図にジャンプします)
天竜川の河岸段丘(左岸)
今度は、段丘崖に近づいてみます。
段丘崖を登る坂道
こんな感じで、平野と段丘の境は、坂になってるのですね。
付近の地図(クリックすると地図にジャンプします)
また少し北の方を見ると、遠州豊田PAが段丘面の縁にあるのが見えます。ここを通る東名高速道路が、平野部分で盛土をして崖を越えようとしている様子も、地形図から読み取れますね。
空中写真で見るとこんな感じ
この段丘崖を観察したあとは、新東名高速道路の浜松SAに立ち寄りました。
「音のまち浜松」らしく、このSAではピアノやキーボードの演奏体験ができたり、広々とした緑地もあって、いろいろ子供と楽しんだあと帰路につきました。
設備の充実した浜松SA
出かけている間は風が強かったもののずっと晴天でしたので、オートキャンプに加えて付近の地形観察まですることができました。未就学の子供は(嫁も?)まったく興味を示しませんでしたが、地図好きの父親としては、いずれ興味を持ってもらえたらうれしいです。
(文:宮一)